岡野あつこが教える離婚回避マニュアル

Case3 妻の告白

夫婦は平等だと思うのに「女のくせに」って言わないで

学生時代からの交際から、結婚したまどかさん(25歳)。
2歳年上の夫・隼人さんとは文字通り友達夫婦になれると信じていたのです。
隼人さんは、男女平等だという考えの持ち主。
だから、まどかさんはずっと自分らしさを失わないでいられると思っていたそうです。
彼は、私が大学に入ってすぐに入部したテニスサークルの先輩。
優しくていろいろな事を教えてくれたし、先輩ぶったところもないし、あっという間に意気投合。周りの人の目も気にせず楽しく交際していました。
「今日はどこにメシを食いに行く?」
「そうねえ。イタリアンがいいな」
「じゃあ、僕が予約しておくから、昼に駅前で!」

私たちの学生生活は毎日がデートでした。
午前中の授業が終わると、彼が予約しておいてくれたお店に行ってランチタイム。
午後の授業が終わると、彼のバイクの後ろに乗ってテニスコートへ。

ときには将来の夢も話し合いました。
特に彼の就職が総合商社に決まってからは、

「海外転勤になったら、一緒に来てくれるよね?」
「もちろんよ!子供がバイリンガルになっちゃうかも!」

などと言っては笑い転げていました。

「僕は料理も好きだし、1人暮らしが長いから家事も分け合ってできる。まどかは、まどからしくいてくれてよ」
「ホントに? でも、私もこれからお料理なんかも習っちゃうから、隼人には負けないわよ!」

私は、大好きな彼と結婚して、たとえ専業主婦になったとしても、自分らしい人生を歩めそうだということを、とても嬉しく思いましたし、そういう考えを持つ彼が誇りでした。
ですから、交際中は何を話していても楽しい日々でした。

そして、私たちは彼の卒業を待ってすぐに結婚。
2人で選んだマンションを借りて、部屋の内装も2人で相談して決めました。
新婚家庭を満喫していたのです。

彼は仕事が忙しく、帰宅時間も遅かったのですが、休日には私をいたわってくれました。
学生時代みたいに、バイクの後ろに私を乗せて、風を切って郊外に遊びに行ったりしてくれました。

子供がいないうちは、1人で家にいてもそんなにすることがないので、私は友達の会計事務所を手伝っていました。
それでも、家事は一生懸命にこなしてきたつもりです。

ところが、半年ほど経ったころ、私の帰宅が遅くなってしまったことがありました。
彼が帰宅した時に、洗濯物も出したままで、私が走って帰ってきても、夕食はコンビニで買ったお惣菜ということになってしまったのです。
彼は、黙って洗濯物を片づけるのを手伝ってくれ、すぐに2人で食卓につくことができたのですが・・・。

「まどかさあ、おまえ、どういうつもりなんだ?」
「どういうって、何が?」
「僕が帰ってきたのは10時だよ。こんな時間まで、家事を放り出して平気だなんてどういう感覚なんだ?」
「だって、今日は忙しくて・・」
「そんなこと、僕には関係ないよ。女のくせに、こんなこともできないなんてどうなっているんだよ」

彼とは、交際期間からいつも楽しい時間ばかりでした。
彼の言うことには、一度も違和感など感じたことはありません。
それが、いきなりこんなひどいことを言われるとは思ってもいませんでした。

「隼人は家事も分担しようって言ってたじゃない?だから、さっきも手伝ってくれたんじゃないの?」
「こんな時間まで、だらしなく洗濯物を干してるのが嫌だっただけだよ」

私は悲しくなりました。
2人で力を合わせて、楽しい家庭を作っていこうと思っていたのに、家事が上手くできなったことが全部私の責任になってしまうなんて!
しかも「女のくせに」などと言われようとは・・・。
それまでの2人の関係にはありえなかった発想なので、気持ちが動転してしまいました。
涙ぐんでしまった私を見て、彼は不思議そうな顔をしました。

「何が悲しいの?」
「隼人は私に何を望んでいるの?私らしくいてくれ、って言ったのに、私が隼人のお手伝いさんみたいに生きている方がいいの?」
「意味がわかんないよ。だって、僕は一日中仕事してるんだよ。それ、男として当然だろ?まどかも仕事してるって思ってるかもしれないけど、そんなの暇つぶしに過ぎないんだし、生活費の足しになるほどの収入があるわけじゃないじゃん!」
「私は、今の仕事にそれなりにやりがいもあるし、責任感も持っているの」
「そうかもな。でも、そのために僕に対することが、おろそかになるんだったら、僕は奥さんらしくしていてほしいよ」
「でも、帰りが遅くなったのは今日が初めてよ!」
「一回やってしまうと、ずるずると遅くなっていくもんだよ。特に女はそうだ。父親がいいも言っていたけど、今になってその意味がよくわかったよ」
「私、そんなに悪いことした?」
「ほら、全然わかっていないところが一番悪いんだよ。まどかは、僕の奥さんじゃないの?」
「奥さんよ。だけど、隼人のものじゃない!心もあれば、やりたいこともあるわ。自分なりの都合だってあるわよ」
「だけど、まどかがずっと家にいれば、こんなまずい出来あいのおかずを食わされることもないんだよ。考えてみろよ」

彼がそんなことを言う人だとは思っていませんでした。
この先、不安がいっぱいです、こんなことを言われ続けるくらいなら、今のうちに離婚した方がいいと思っています。

彼が私を大切にする気持ちには、‘私が彼の専属である‘という条件が付いているみたいです。
優しくて、なんでもやってくれた昔の隼人に戻ってくれることはあるのかしら。
今の隼人だったら一緒にいる意味がない気もするのですが・・・。

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